インペラの形状と軸封方式
インペラの形状と特徴
インペラは撹拌のために重要な要素で、モーター動力を運動エネルギーに転換します。
撹拌の目的、液質、撹拌容積、撹拌時間等の諸条件にもとづき形状を選定します。
プロペラ
最も一般的で、低中粘度液の撹拌に使用されます。2枚、3枚のプロペラで、高速~中速回転で撹拌します。均一撹拌、混合、希釈、溶解等に使用します。
パドル
ピッチドパドルで、羽根板に傾斜角度を持つインペラで低速回転で使用します。中・高粘度液に使用します。2枚、3枚、4枚のパドル羽根で角度は通常45度です。沈降防止、均一撹拌、混合等に使用します。
タービン
軸流用にはピッチドタービン輻流用にはディスクタービンを使用します。分散、強制溶解に使用します。
アンカーパドル
螺旋状の板が一定の角度とピッチで作られています。高粘度液の循環流動撹拌を行います。極めて低い回転で使用します。
門型パドル
高粘度液、高濃度スラリー液の撹拌に低速で使用します。パドル羽根の特殊型で、槽内壁近くで羽根を回転させます。
リボン
スラリーが多くの液に流動性が少ない場合、凝集フロックの形成等の撹拌に使用します。
その他
羽根形状は色々な形の製作が可能です。また、上記形状の組み合わせで使用する場合も有ります。パドル羽根は2枚パドルを標準とします。2枚にすることで開口部の大きさが3枚、4枚型に比べ小さく出来ます。材質:標準はSUS304です。SUS316、SUS316L、Ni合金等で製作可能です。ライニング:ゴムライニングが標準です。この他FRP、PVC、テフロン等の樹脂ライニングも可能です。
軸封方式の種類
オイルシール
最も一般的で、通常ダストシールとして使用します。密閉性は有りません。
使用温度 | 80℃以下 |
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槽内圧力 | 大気圧 |
オイルシール材質 | NBR(標準) |
グランドパッキン
使用温度 | 100℃以下 (パッキンケースに冷却ジャケットを設け170℃まで使用可能です。) |
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槽内圧力 | 大気圧~0.5MPa |
メカニカルシール
方式 | シングルメカニカルシール、ドライメカニカルシール、ダブルメカニカルシール |
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槽内圧力 | シングルメカニカルシール:大気圧~0.03MPa(0.3kg/cm2G) ドライメカニカルシール:大気圧~0.2MPa(2.0kg/cm2G) ダブルメカニカルシール:1.0MPa(10kg/cm2G)まで可能 |
その他
ウォータシール方式、加圧ポット付きメカニカルシール方式等の製作も可能です。
サイド撹拌機においては、槽内の液を抜かないで軸封部の交換可能なタイプも製作致します。